05.虫歯治療 — ページ 2 / 3: 医院ブログ

大切な歯を残す。品川区・大田区(東京)の歯科・インプラント・歯周病なら当院へ

保険と自由診療の違い  ご自身の歯で長く快適に過ごすために


『保険と自由診療の違いは、治療する部位や詰めたり被せたりする材料の違いだけ』との
ご意見をいただくことがあります

もちろん、材料や使用する機器などが違うことも事実ですが、それだけではなく、『時間』の要素が
大きなウエイトを占めているということを、ぜひ皆さまに知っていただきたいと思います

奥歯が虫歯だった場合
虫歯を削り取って詰め物をする処置を行う場合

一回目 
はじめに虫歯の部分をすべて除去 
ベースセメント・バルクベースという神経を保護する詰め物を行います
保険診療の場合30分程度
自由診療の場合60分程度(ルーペやマイクロスコープなどの高倍率の視野で丁寧に虫歯を除去します)

二回目
持続的なお痛みがないことを確認して

保険診療の場合40分程度 

1 銀歯を詰めるための形に歯を削り
2 寒天アルジネート印象法 にて型取り
3 ワックスにてかみ合わせの位置関係を記録
4 仮の詰め物をします

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自由診療の場合60分程度 

1 歯と歯肉がしっかり区別できるように
  局所麻酔下にて圧排糸2本を歯肉のきわに設置
2 ルーペやマイクロスコープなどの高倍率の視野で 
  セラミックスを詰めるための形に歯を削り
3 シリコン印象法にて型取り
  (精度の高い模型を製作するため 精度の高い模型製作材料を使用)
4 シリコン印象法にてかみ合わせの位置関係を精密に記録
4 仮の詰め物をします

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三回目

保険診療の場合30分程度 

1 銀歯を詰めるため,フロスのとおり具合や,かみ合わせを調整
2 セメントにて装着 終了となります

自由診療の場合70分程度 

1 セラミックスを詰めるためフロスのとおり具合を確認
  シリコン印象法で精度の高い型取りがされ,
  さらに技工士も高倍率の視野で丁寧に製作されているため
  ほとんど調整は必要ありません

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2 装着する歯を徹底的に洗浄 
  唾液がつかない環境下で表面処理
  セラミックス内面も表面処理をおこない
  接着に良い環境を整えます

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3 強度の高い特殊なセメントで接着
  ルーペやマイクロスコープなどの高倍率の視野で 
  セメントの取り残しがないか確認 終了となります

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残念ながら銀歯は再治療必要になる場合があります

症状はありませんでしたがレントゲン写真より銀歯の下が虫歯になっていることが
疑われたため銀歯を除去します

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除去するとかなり変色し軟化した象牙質がでてきました

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更に除去していくとかなり神経の近くまで虫歯が進行しているのがわかります
(う蝕検知液により青く染まっている部分は虫歯が疑われる箇所です)

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この方の場合
MTA直接覆髄法を行い歯髄を除去せず温存する方法を選択されました
MTA直接覆髄法

単純に奥歯の虫歯を修復する方法に焦点をあて
ご説明させていただきましたが
保険と自由診療の行程と時間の差は歴然です

おなじ三回の治療ですが合計の時間は
保険診療で100分前後
自由診療で190分前後
それがすべて結果として反映されてしまいます

保険治療で複数回の治療を受けるよりも
長時間集中治療をご希望の方では
240分?500分(ほぼ1日)程度の治療を行う方もいらっしゃいます

もちろん自由診療により100%治療が行えるわけではありませんが
可能な限り再治療を行わず
「より良い治療、より確実な治療とは何か」をお考えいただき
「将来にわたって、ご自身の歯で長く快適に過ごすための治療」を
受けていただけると幸いです


歯根までおよぶ着色


15年ほど前に前歯を強打して神経を抜いた歯が

最近急に着色してきたということで来院された患者様です

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ご本人は左右対称をご希望され削ってセラミックスをかぶせる治療をご希望されましたが

まずはインターナルブリーチを行い

それで納得がいかないようでしたらはじめて削って

被せ物で左右対称になるように提案させていただきました

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インターナルブリーチでは完全に左右対称にすることはできませんでしたが

患者様は満足されてこれ以上の介入は希望されませんでした

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セラミックスをかぶせるだけですと歯根まで着色していることから

歯肉のきわの部分は黒いままでむしろ納得していただけなかったかもしれません

最小限の介入ですむようであればそれにこしたことはありません

お気軽にご相談ください

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根管治療のやり直し 隔壁製作


根管治療を行う場合もうすでに神経を抜いてあるかどうかで

処置が変わることがあります

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過去に他院で処置したセラミック冠のかぶっている歯に

根尖病変ができてしまい噛んだときの痛みが消えないため

冠を除去し感染根管治療を行う症例です

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深い虫歯で神経を抜く場合や神経の治療のやり直しの場合

ほとんど下の歯の状態のように虫歯で歯冠部分がなくなってしまっている場合があります

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穴のあいたセラミックス冠をはずし中の虫歯を除去したところです

比較するとこのように低くなってしまっています

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このままだと歯肉周囲から出る血液や滲出液,唾液などが根管に混入してしまうため

それを防ぐ壁を作る必要があります

まず根面を処理し

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光重合型レジンにて隔壁製作をします

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横から見るとこのようになります

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根管洗浄後

水硬性のセメントとセメントで二重仮封して本日は終了となります

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これで根管治療の前準備が整いました

次回からラバーダム防湿をおこない根管治療を行っていくことになります

一つ一つの治療を的確に積み重ねることで

多くの歯を保存することが可能になると思います

根管治療は複雑で非常にわかりにくいと思います

疑問な点はお気軽にご相談ください


手を添えて笑っていました


歯周病に問題があまりない方でも

虫歯治療・根管治療の数が多いと長期的になることがあります

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長期的な治療はひとつひとつの積み重ねをしっかり行って

計画的に治療をすすめることが必要になります

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現在もSPT(メインテナンス)で通院していただいております

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いらっしゃったときは

なかばあきらめて笑顔はみられませんでしたが

最後は笑顔になっていらっしゃいました

お気軽にご相談ください


歯の神経を抜かないために MTAによる直接覆髄法


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歯の神経を残すことは非常に重要です

神経がなくなると歯はもろくなり割れやすくなってしまいます

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それだけではなく神経の治療は100%の成功率ではなく

顕微鏡・ニッケルチタンファイル・ラバーダム防湿

を用いた精密な根管治療でも90%前後となり困難を極めます

顕微鏡を用いない根管治療では50~60%で根尖に病変が認められる

という報告もあります

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そのため歯の神経は極力抜かないようにするのが

歯の寿命を伸ばすために必要なことなのです

今回は虫歯を除去し神経が露出する場合でも神経を温存する

MTAによる直接覆髄法をご説明いたします

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MTAとは

1993年に米国ロマリンダ大学のDr.Mahmoud Torabinejadら

により根管穿孔部位を封鎖する材料として開発され、1998年以降に欧米各国で、

2007年に日本で発売が開始されて以来、多数の症例に使用されて

高い臨床評価が得られている材料です。

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ケイ酸カルシウムを主成分とし、生体親和性や封鎖性、石灰化促進作用、

デンティンブリッジ形成能、細胞反応活性化促進作用、抗菌性に優れた革新的な材料です。

当院のMTAによる直接覆髄法は、Pro Root MTAなど複数の材料を症例に合わせて

選択しています。

<症 例>

冷たいものや熱いものを食べてもなんの症状もない歯でしたが

レントゲン写真から一番奥の銀歯の内部で虫歯になっていることが疑われました

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電気歯髄診断器により歯髄はまだ生きていることが確認されています

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銀歯を除去したところです

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銀歯の下で

神経に到達しているかもしれない虫歯の存在が確認されました

まずは

唾液や血液による汚染を防ぐため

外周および浅い部分の虫歯を除去し光重合型レジンにて隔壁をつくります

(このときはまだ歯髄付近に虫歯を残しています)

その後ラバーダム防湿を行います

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隔壁製作時に残していた虫歯を除去すると

やはり神経が露出しました

通常の治療であれば抜髄(神経を抜く)治療に移行するのですが

歯の神経を温存するためMTAによる直接覆髄法を行っていきます

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顕微鏡や拡大鏡下にて

周囲の虫歯を完全に除去したのを確認し,Pro Root MTAを丁寧に詰めていきます

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光重合型レジンにて密封いたします

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神経が生きていることを経過観察後

症状が安定していれば

最終的な詰め物をして終了となります

当院ではMTAのおかげで抜髄処置が非常に?少しました

100%の治療法ではありませんが

顕微鏡を用いない抜髄処置の成功率を考慮すると

虫歯の大きさや歯根破折などにより適応できない場合もありますが

非常に有効な治療法だと考えております

お気軽にご相談ください