2024/09/12
品川区の歯医者 かなもり歯科クリニックの歯科衛生士 阿部です。
春になると子供たちは学校の歯科検診があります。
何かお口の中に怪しいところや磨き残しなどの問題点があると、歯科医院を受診しましょうと用紙をもらいます。
夏休みの期間を利用して、受診するお子さまも多くいらっしゃいます。
また昔に比べて、ご両親のお子さんの歯への関心が強くなっていることから、
歯が生えて間もないお子様も来院されることも増えてきたと感じます。
歯科衛生士としては、幼い頃から歯科医院に通ってくださるのは、とても嬉しいです!
本日は子供の歯・親が子供にする歯みがきの方法、さらに乳歯の後に出てくる永久歯(大人の歯)の生える時期についてご説明いたします。
目次
一般的には、生後4~8か月頃から乳歯が生え始めます。
奥歯の乳歯まで生えそろうのは、3歳半ごろです。
ですが赤ちゃんによって生える順番や時期には個人差があり、
あくまでも目安なので、焦る必要はありません。
通常、子どもの歯は20本の乳歯が生えています。
歯が生えてくる順番はある程度決まっていますが、こちらも個人差があるため、
あくまで目安としてください。
歯の生え始めは、歯ぐきから歯が出てくるため、歯ぐきがむずかゆく感じ、そのため赤ちゃんの機嫌が不安定になることがあります。
「歯ぐずり」と呼ばれており、赤ちゃんが今までにない状況でグズグズしていたり、夜泣きをするようになったら、もしかするとこのムズムズが原因かもしれません。
歯ぐきのムズムズを解消するために、いろいろなものを口に入れたがるようになります。
歯がためなどのおもちゃで、欲求を満たしてあげましょう。
また、冷やしたタオルやガーゼを噛ませてあげるのも良いでしょう。
歯がためは、既製品もよいですが食事への第一歩なので、
野菜スティックみたいに大きく切った野菜を、赤ちゃんに舐めさせるのも、
食への興味を持たせることができるので、とってもおすすめです!!
赤ちゃんにとって、歯みがきは上からのぞきこむ姿勢や普段触られることに慣れていない口の周りを触れたり、歯ブラシが口の中に入り込む慣れない体験です。
いきなり歯みがきをすると、びっくりしてしまいます。
まずは歯みがきの姿勢やお口の周りを触れること、お口に歯ブラシが入ってくる感触に少しずつ慣れていきましょう。
利き手に歯ブラシを持ち、反対の手で赤ちゃんの唇に指をそえて磨きます。
歯1~2本につき、歯ブラシを横に小刻みにシャカシャカと小さく動かして磨きます。
表側はもちろん、裏側もしっかり磨きましょう。
上の歯を磨くとき、「上唇小帯」(上唇の裏側と歯ぐきの間にある筋)に
歯ブラシを当てないように、気をつけて磨きましょう。
ここに歯ブラシが当たってしまうと、痛くて歯磨きが嫌いになってしまう子もいるので注意しましょう。
上唇に指を添えて少し持ち上げ、上唇小帯を保護しながら磨きましょう。
子どもの歯みがきは日々忙しい親御さんの時間もとられることから、
ついさっと仕上げてしまいたくなることもあると思いますが、子供の歯を守れるのは大人です。
①上の前歯 ②歯と歯の間 ③奥歯の溝
この3か所を優先的に磨きましょう。
磨き残しがないように、順番を決めて磨くとよいです。
この頃はおそらく生後6か月を過ぎた頃の唾液が多い時期なので、
唾液が汚れを洗い流してくれるため、むし歯になりにくい環境です。
「毎日、しっかり磨かなきゃ」と神経質になりすぎなくても大丈夫です。
まずは歯ブラシを口に入れることに慣れることからはじめていきましょう。
いきなり歯磨きをすると、びっくりして口を開けないこともあります。
お母さんお父さんの膝で仰向けの姿勢や口の周りに触れられることに順番に慣れていきましょう。
この時期、歯ブラシが難しい場合は、ガーゼで拭いてあげると良いでしょう。
眠っている間は唾液が少なく、むし歯菌が活動的なため、夜眠る前やお昼寝前は注意しましょう。
この頃には歯ブラシに慣れて、磨かせてくれるようになっていると良いですね。
また奥歯がはえる時期は、むし歯も増える時期です。
仕上げ磨きでは、奥歯の溝をしっかり磨いてあげましょう。
歯ブラシは、仕上げ用の歯ブラシがおすすめです。
ヘッドが小さく、ハンドルが長めに設定されているので、磨きやすいです。
フッ素が入った歯磨剤も一緒に使えると、むし歯予防につながるためおすすめです。
まだ、ぶくぶくうがいができない年齢ですので、ジェルタイプのものを使用しましょう。
正しい量を使っていただければ、飲み込んでしまっても問題はありません。
またこの時期は自我が芽生えはじめ、歯ブラシを自分でも持ちたがるようになります。
歯磨きの習慣をつけるうえでも、興味をもって自分でやりたい意欲は大切なことです。
積極的に歯みがきを自分でさせてみてください。
ですが自分だけでは、きれいに磨けないので、必ず親が仕上げ磨きをするようにして下さい。
またその際、こどもが持つ歯ブラシと、親が使う歯ブラシを別で用意すると良いでしょう。
乳歯がはえそろった頃には、フロスも始められると良いです。
6歳臼歯は、乳歯が抜けたあとに生えてくるわけではありません。
下の図のように、歯ぐきを突き破って生えてきます。
完全に萌出するまでに、半年ほどかかることもあり、
その間は歯茎に隠れていたり、背が低いので、磨くのが難しいです!
さらに生えたての歯は、むし歯に対する抵抗力が低いため注意しましょう。
手前の歯と同じように歯ブラシを動かしても、届きません。
ピンポイントで狙って、歯や歯ぐきの中にもぐっているプラークをかきだしましょう。
使用するのは、歯ブラシのヘッドの毛先が少し長めのものやワンタフトブラシがおすすめです!
2023年1月 日本口腔衛生学会・日本小児歯科学会・日本歯科保存学会・日本老年歯科医学会の4つの学会で 「フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法について」 新たな基準が発表されました。
新たな基準では、0~5歳までに推奨されるフッ素濃度が500ppm(泡状歯磨剤であれば1000ppm)から 1000ppmに変更しました。
6~14歳の枠が廃止され、6歳以上であれば1500ppmのフッ素濃度が推奨されています。
ただし、使用量についてはご注意してください。
また歯磨き後のうがいは少ない量ですることで、お口の中にフッ化物が残り、むし歯予防につながります。
永久歯は6歳ごろに下の第一大臼歯(6歳臼歯)が生え始め、
14歳ごろまでに上下で28本の歯が生えそろいます。
第三大臼歯(親知らず)は、生まれつき欠損している場合や生えるスペースが足りずに生えてこない場合もあります。
乳歯が抜ける前に永久歯が生えてくるケースがあります。
乳歯が抜ける様子がなく、永久歯が萌出している場合は、
歯並びに影響を及ぼす恐れがあるため、早めに歯科医院を受診しましょう。
経過観察なのか抜歯する必要があるのか、歯科医師に確認しましょう。
また、まれに歯の生え変わりの時期を大きく過ぎても乳歯が抜けないケースがあります。
思春期をすぎても乳歯が抜けない場合、「先天性欠損歯」である可能性があります。
一度、歯科医院を受診してレントゲンを撮影をして確認をした方が良いでしょう。
赤ちゃんに可愛い最初の歯が生えてくると、とてもドキドキして嬉しいですよね。
これからどのように歯が生えてくるかワクワクしますよね。
今回お話した歯が生える順番を参考にしてみてください。
ですがこれは、あくまでも目安として参考にしてくださいね。
大切な赤ちゃんの歯を守るためには、
歯磨きの習慣、食習慣、日ごろから子どもの歯を観察する習慣や定期健診が大切です!!
歯が生えたら、ぜひ私たちに、歯科医院にお越しいただきお口の中をみせてださい!
歯の磨き方や歯ぐきの状態、口内炎までなんでも私たちに相談してくださいね。
そして一緒に大切なお子様の歯を一緒に守っていきましょう!
皆様のご来院を心よりお待ちしております。
私たちは、歯周病専門のクリニックとして虫歯治療から噛み合わせまで、患者さま一人ひとりに合わせたトータルな治療をご提案し、患者様の満足を第一に最後まで治療します。初診のお申込みは、24時間WEBから可能です。皆様のご来院を心からお待ちしています。
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