2025/08/28
01.お知らせ, 02.かなもり歯科クリニック, 15.矯 正
品川区の歯医者 かなもり歯科クリニックの歯科衛生士 隅田です。
「矯正を始めてから、歯磨きがうまくできているか不安…」
「器具に食べ物が詰まりやすくて、清潔に保つのが大変…」そんなお悩みを抱えている矯正治療中の患者様はいませんか?
矯正治療は、美しい歯並びと正しい噛み合わせを手に入れるための大切なステップです。
しかしその一方で、ワイヤーやブラケットなどの装置が常にお口の中にある状態になるため、セルフケアの難易度が格段に上がります。実際、矯正中に虫歯や歯ぐきの炎症が進行してしまうケースも少なくありません。
「せっかく矯正を頑張っているのに、逆にお口の中の状態が悪くなってしまった…」ということになれば、矯正後の満足感も半減してしまいますよね。
だからこそ、矯正中のセルフケアには、普段以上に「正しい歯みがき」が求められます。
ただでさえ手間がかかる矯正治療中に、毎日のケアを続けることは決して簡単ではありませんが、「何を意識すればいいのか」「どのように磨けばいいのか」を知っているだけでも、その負担は大きく軽減されます。
実は私自身も、半年前に矯正治療を卒業したばかりの1人です。
上顎前突を改善したく、3年3ヵ月ワイヤー矯正にて治療を行いました。
そして、その経験をもとに歯科衛生士として多くの患者様に口腔ケアのアドバイスをする立場にあります。矯正治療中に感じた不安や疑問や「こうしておけば良かった」と思ったことを、今の臨床経験と照らし合わせながら日々、患者様への指導に生かしています。
今回は、そんな私の経験をふまえて「矯正中でもきれいな口腔内を保つための歯磨き・セルフケアのポイント」を3つに絞ってご紹介します。
これから矯正治療を始める方、すでに治療中の方、そしてご家族やお子さんに矯正中の方がいらっしゃる方にも、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
なお、アライナー矯正(マウスピース矯正)や矯正中でない患者様はこちらのブログをご参照ください。
矯正治療中は、歯の表面にブラケットという小さな装置がついており、その間をワイヤーが通っています。このブラケットまわりは、食べかすやプラーク(歯垢)が特に溜まりやすい場所のため、意識的に歯ブラシを当てることが必要です。
また、歯磨きの力加減にも注意が必要です。強くこすりすぎると歯ぐきを傷つけたり、毛先が広がりプラークをこすり落とすことができず、磨き残しが多くついたままになってしまいます。
やさしく・小刻みに、でもしっかりと当てて汚れを取り除く「コントロールされた力」が大切です。
ブラッシングに自信がない方は、毛先が小さめの歯ブラシを使うと、細かい部分にも届きやすく、おすすめです。
矯正装置がついていると、「フロスは使えない」「面倒そう」というイメージを持たれがちですが、歯と歯の間のケアは非常に重要です。
実際、矯正治療後に虫歯になっている確率が高い部位は歯と歯の間です。ブラシや歯間ブラシだけでは届かない「歯と歯の接触面」にはプラークがたまりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
そこでおすすめなのが、矯正中でも使える専用のフロスツールを活用する方法です。
【 代表的な使い方のコツ 】
・スーパーフロス(糸の前後にプラスチックが付いたもの)を使えば、ワイヤーの下をくぐらせてフロスを通すことができます。
・矯正用のホルダー付きフロスも便利で、奥歯まで届きやすく、初心者でも扱いやすいのが魅力です。
毎日フロスを使うのが難しい方でも、1日おき、もしくは寝る前だけでもOK。とにかく習慣化することが大切です。
ワイヤー矯正中に見落としがちなのが、ワイヤーと歯の間にできる“すき間”の汚れ。この部分は歯ブラシでは届きにくく、プラークが溜まりやすいゾーンです。特に食後はワイヤーの下に細かい食べかすが入り込み、時間が経つと虫歯や白濁の原因になります。
そこで活躍するのが、「歯間ブラシ」。通常は歯と歯の間を磨く道具ですが、矯正治療中はこのワイヤー下のケアにも非常に効果的です。
【 使い方のポイント 】
・歯間ブラシをワイヤーの下からそっと差し込み、歯とブラケットの間を左右にやさしく動かします。
・サイズは細めのもの(4SまたはSSSサイズ)を選ぶと、ワイヤーの間にも無理なく入ります。
・力を入れすぎず、1本1本ていねいに。歯ぐきに当たる部分は、軽くなぞる程度で十分です。
また、ワイヤーの下だけでなく、矯正経過中に大きくあいた歯のすき間にも使用することで、より一層の清掃効果が得られます。夜の歯磨きのタイミングで取り入れると、1日の汚れをしっかりリセットできておすすめです。
矯正治療中は、見た目の変化だけでなく、日々の歯磨きやセルフケアにも多くの工夫と根気が求められます。装置があることで磨き残しが増えやすくなり、歯ぐきの腫れや虫歯のリスクも高くなってしまうからです。
私自身も矯正治療を受けた経験がありますが、歯科衛生士という“プロ”であっても、毎日のケアには悩みや不安がつきものでした。歯が動くたびに噛み合わせが変わり、歯磨きがしづらくなるたびに「このまま虫歯になったらどうしよう…」と心配が募りました。実際に、矯正治療中に虫歯になる夢を何度も見たほどです。
だからこそ、矯正治療中の患者様の気持ちには心から共感できますし、セルフケアへの意識が強くなることの大切さも痛いほどわかります。
今回ご紹介した3つのポイント(ブラケットまわりの歯ブラシ・歯間ブラシ・フロス)を、ぜひご自身のケアに取り入れてみてください。最初は手間に感じても、慣れてくると必ず習慣になり、治療後の“きれいな歯”を支えてくれる大きな力になります。
矯正治療中のあなたが、少しでも前向きに、そして安心して毎日のセルフケアを続けていけるように
同じ経験をした一人として、この記事がそのお手伝いになればとても嬉しいです。
私たちは、歯周病専門のクリニックとして虫歯治療から噛み合わせまで、 患者さま一人ひとりに合わせたトータルな治療をご提案し、患者様の満足を第一に最後まで治療します。
初診のお申し込みは、24時間WEBから可能です。 皆様のご来院を心からお待ちしております。
2020/10/22
こんにちは!
今回のブログでは、ご自身でマウスピースを外すときにお使いいただく“EasyLift”の
使用方法・お手入れ方法についてお伝えします
当院でマウスピース型矯正装置中の患者様に参考にして頂けたら幸いです
EasyLiftとはマウスピース型矯正装置の方へ最初にお渡ししている”銀色のリムーバー”です
↓EasyLift↓
【外し方】
↓写真のように装着しているマウスピース上部と奥歯の間にカギの部分をひっかけます↓
◇ポイント1:一度に力を入れて外すのではなく、左右交互に繰り返しながら外す
◇ポイント2:左右の奥歯の上部にひっかけて、歯列に対して垂直に引くイメージで外す
【お手入れ方法】
つぎにお手入れ方法です
やわらかい素材のもので水洗いをした後、乾燥させてください
◇注意点1:金属たわしなどを使用すると傷がつく恐れがあるため避ける
◇注意点2:家庭用洗剤・次亜塩素酸ナトリウム・その他各種消毒剤は使用しない
以上EasyLiftの使用方法とお手入れ方法でした
ご不明点・気になる点などございましたらお気軽にスタッフまでお尋ねください(^^)/
2020/10/09
矯正治療前 初診時の口腔内写真です
歯並びが悪く,よく噛めないと来院された患者様です
奥の銀歯が低くなってしまっているのがわかります
低くなる原因は
・食いしばりが強く,摩擦により削れてしまい低くなってしまった
・神経の治療をしている最中に放置して歯が動いてしまった
・もともと歯の高さが低かった
などが考えられます
歯列矯正後,銀歯を外し,根管治療を行ったのちファイバーポスト
を立てたところです
この歯の高さでは外れやすい補綴物となってしまいます
また,よく噛めないというのは歯の高さがないために,本来あるべき
歯の形,かみ合わせの溝を再現できないために起こっている可能性があります
歯肉弁根尖側移動術(歯肉を下げる手術)を行った直後の口腔内写真です
歯肉が下がり,歯の高さが十分でてきているのがわかります
術前と術後当日の口腔内写真です
術前と術後3ヶ月の口腔内写真です
このあと歯肉が健康な状態であれば被せものを行っていきます
治療終了時の口腔内写真です
治療前・治療終了時の比較です
患者様の歯並びが悪く,よく噛めないという問題は
解決できホッとしております
このような問題をお持ちな患者様
お気軽にご相談ください
2020/10/02
どの歯がジルコニアセラミックかお分かりになりますでしょうか
正解はこちらです
矯正をおこなって最終的にジルコニアセラミックで修復した患者様です
長期の治療が終了しホッとしております
K様 今後ともメンテナンスでのご来院お待ちしております
2020/05/21
04.症 例, 05.虫歯治療, 07.歯周外科処置, 15.矯 正
神経の治療を行った歯は
歯冠の高さが全くなくなってしまっている場合があります
原因としては
①もともと神経を抜く前から高さがなかった
②神経の治療をしている間に処置している歯が移動してしまった
③上の歯が伸びてきてスペースがなくなってしまった
などが考えられます
この状態のまま被せものを行うと
①高さがないのでかぶせものが取れやすい
②かぶせることができたとしても噛み合わせの面が平らになり咀嚼効率がわるい
③かぶせものが高くなってしまい歯根が折れるあるいは顎関節に負担が生じる
などが考えられます
この場合
歯冠長延長術を行い歯肉の位置を下げることで
歯の高さを回復して適切なかぶせものを行うことができる条件を整えます
術直後 当日の口腔内写真です
術前術後の口腔内写真です
この程度歯肉の位置を下げることで適切なかぶせものを行うことができます
かぶせものがよく取れる・歯根が折れるなどを経験された方は
歯の高さがなくなってしまっている場合があります
お気軽にご相談ください
2017/07/05
04.症 例, 07.歯周外科処置, 10.精密根管治療, 13.エクストルージョン(歯根挺出法), 15.矯 正, 17.審美修復
歯並びが悪く改善するための治療法として
全体的な矯正治療(抜歯・非抜歯)をするか
セラミック矯正で部分的に処置を行うか
悩まれる方も多くいらっしゃると思います
セラミック矯正とは
歯並びが悪い歯を抜歯する
または歯の頭の部分を削り落とし神経を抜き角度のついた土台(メタルコア)をいれ
4-6本の歯を連結して表面的な見た目だけを確保する
という方法です
セラミック矯正は周囲の歯を4-6本抜髄を行うことが多く
結果的に健康な歯質を切削することになるので
確実に歯の寿命を短くします
他院にて前歯が突出していたため
2本抜歯,隣の側切歯と犬歯合わせて4本を抜髄しメタルコアをいれ
メタルセラミックブリッジにて連結処置
その後咬合違和感と審美障害を理由に当院を受診されました
上部構造を外すとこのような形です
そこで全体的な咬合安定化と審美性の改善を目的として
セラミック矯正の修正治療を行います
根管治療をやり直し歯根に正しい角度の土台を入れ直し
そこから正しい位置に矯正治療を行い
移動します
現在仮歯をいれ経過観察
修正治療・最終補綴処置をおこないメンテナンスに移行予定です
なにを目的にするかでどの治療を選択するか決まります
様々な目的があると思いますが
短期的な審美性の回復で犠牲になるものが多すぎるため
当院ではセラミック矯正を行うことはありません
結果的に生涯歯科に費やす時間はセラミック矯正のほうが長くなると思われます
削ってしまった歯はもとにはもどりません
様々な意見をもとに治療を選択するようおすすめいたします
2017/05/01
04.症 例, 07.歯周外科処置, 08.結合組織移植術, 15.矯 正
矯正や被せ物を行う前に歯肉の位置が整っていると
精度が高く予後が良い被せ物を行うことができます
問題なのはこのように一箇所だけ歯根が露出している場合です
こちらの部分です
違う症例ですが
歯周病や虫歯や歯列不正や咬合が原因で
このように歯根が不揃いになってしまっている場合
いったん被せ物を行うとすると
このような形になってしまいます
このように波をうったような形は被せ物の適合精度を上げることが非常に難しいのです
またメインテナンスも非常に難しく2次カリエスになり再度被せ物をやり直すことも多いのです
そこで被せ物を行う前に結合組織移植術により歯肉の位置を元通りにして
それから被せ物や矯正を行うことができる場合があります
術前・術後の写真です 矯正の前準備が整いました