2025/11/27
品川区の歯医者 かなもり歯科クリニックの歯科医師 沼部です。
朝起きると頬の筋肉がこわばっている、歯がしみていたい。
このような症状の多くは夜間の食いしばりや歯ぎしりによって起こります。
また、日中の仕事・家事の間につい食いしばってしまう方も少なくありません。
今回は食いしばり・歯ぎしり・頬のこわばりなどにお悩みの方への、自身の筋肉量を測る装置・筋電計の内容について触れていきます。
毎日食いしばりや歯ぎしりをしてしまうと頬の筋肉(咬筋)が鍛えられてしまい、頬のこわばり・疲れの症状が起こります。それだけでなく、顔のエラと呼ばれる部分が発達してしまい、顔がベース型、下顔面が横に張り出すような形になってしまいます。
発達した咬筋によってさらに強い力が加わるため、歯や顎関節に大きな負担がかかってしまいます。
噛む時に使う頬の筋肉のことを、咬筋(こうきん)と言います。頬骨弓(側頭筋と頬骨)から下顎骨にまたがる筋肉のことです。

発達した咬筋の筋力はご自身では気づきにくいですが、実は大きな力がかかっている可能性があります。それを客観的に調べることができる装置が、筋電計です。
MYONYX / マイオニクス筋電計とは、医療機器承認の表面筋電計です。
筋収縮と弛緩の電気的活動をチェアサイドで測定し、咬筋の筋機能評価をリアルタイムに見ることができます。
当院では咬筋へのボツリヌス毒素製剤を用いた注射をする前に、筋力を測定し数値化をすることで治療の必要性や効果をよりご理解・ご実感頂けるようにしており、MYONYX / マイオニクス筋電計を取り入れております。

・筋収縮と弛緩の電気的活動をチェアサイドで測定できる
・客観的な評価が可能
・術者の技量に左右されないため数値に乱れが生じない
・簡便で再現性に優れている
・保険内で行える(1500円程度)

咬筋のある両頬にパッチを貼り、噛んだり離したりする事を20秒間繰り返して計測をします。

※パッチを貼り付けるときに、一部頬をアルコールで拭きとる必要があります。
結果は表になって示されます。

特に見て頂きたいのが、最大値の数値です。
A=左側の咬筋の筋肉量
B=右側の咬筋の筋肉量 です。
最大値はBの右側に190を超えるかなり高い数値が計測されました。
基本的に平均値は50程度であり、100を超えるとかなり咬筋の力が強い、とされます。
この方は左右共に100を超えており咬筋がかなり発達しているため、ボツリヌストキシン製剤を用いた注射を行い、就寝時のマウスピース(ナイトガード)を使用していただく事で顎のこわばりがとれました。
もし100以上の数値が計測されましたら、ボツリヌス毒素製剤を用いた注射にて咬筋の弛緩を推奨しております。ボツリヌス毒素製剤を用いた注射についての詳しい説明はこちら
筋電計は簡便で再現性に優れており、咬合力に関係する歯科治療の診断基準に使用できます。
日中・夜間を問わず食いしばり・噛みしめのある方は計測をお勧めします。取り扱いのある歯医者さんも限られますので、ホームページなどで確認してから来院されることを推奨します。
私たちは、歯周病専門のクリニックとして虫歯治療から噛み合わせまで、 患者さま一人ひとりに合わせたトータルな治療をご提案し、患者様の満足を第一に最後まで治療します。
初診のお申し込みは、24時間WEBから可能です。 皆様のご来院を心からお待ちしております。
初診のご予約はこちら https://www.kanamorisika.com/yoyaku24h/
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