食いしばりの力を測定できる、筋電計とは?ボツリヌス治療(ボトックス)前にもおすすめ!

かなもり歯科クリニック 医院ブログ

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食いしばりの力を測定できる、筋電計とは?ボツリヌス治療(ボトックス)前にもおすすめ!


品川区の歯医者 かなもり歯科クリニックの歯科医師 沼部です。

寝ている間や日中に食いしばっている人は、頬の筋肉(咬筋)が発達していることをご存知でしょうか。

Tooth Contacting Habit (歯列接触癖)とは

普段生活の中で、上下の歯は何もしていない時は接触しておらず離れているのが理想となります。会話や食事をする時間を含めても、接触しているのは 1日 17.5 分程度 が正常だと言われています。


一方、上下の歯を持続的に ” 接触させる癖がある方は、起きている時間と寝ている時間の合計で1日 11 時間ほど、歯と歯を接触させていると言われ、ToothContacting Habit (歯列接触癖、以下TCH)とも言われます。

毎日ランニングをしている人はふくらはぎの筋肉が発達していますよね。同じように、毎日食いしばりをしている場合は咬筋(こうきん)が発達していきます。

北品川 歯医者 ボトックス

咬筋とは、食べ物を噛むために使用する頬の裏側にある筋肉のことです。食いしばると両頬にふくらみが出る部分です。

エラともいわれ、持続的に歯ぎしり・食いしばりをすることで咬筋が大きく発達してしまいエラが張った顔立ちとなります。顔の形に影響が出ること以外に、咬筋が発達することで起こるリスクは以下があげられます。 

 

歯ぎしりや食いしばりのリスク 

 

  • 歯が削れたり欠けたりする
  • 知覚過敏になる
  • 詰め物や被せ物が取れる
  • 顎に痛みや違和感を感じる
  • 歯周病が悪化する   

 

食いしばり・歯軋りのせいで虫歯治療後に詰め物が欠けて治療をし直す・・・なんてことにならないように当院では「MYONYX/マイオニクス筋電計」を用いて、咬筋の力の測定を行い、値が高い場合にはマウスピース作製やボトックスなどを行います。

治療前に計測・力を数値化をすることで治療の必要性や効果をより実感、ご理解頂けるようにしております。   

 

MYONYX / マイオニクス筋電計とは

北品川 歯医者 ボトックス

医療機器承認の表面筋電計です。簡便で再現性に優れており、咬合力に関係する歯科治療の診断基準に使用できます。筋収縮と弛緩の電気的活動をチェアサイドで測定し、咬筋の筋機能評価をリアルタイムに見ることができます。日本で取り扱っている歯科医院は400医院ほどです。

 

Myonyxの特徴

・筋収縮と弛緩の電気的活動をチェアサイドで測定できる 

・定量的評価測定・客観的な評価が可能 

・術者の技量に左右されない=誰が使っても同じ数値が出る

 ・簡便で再現性に優れている 

・保険内で行える(通常1500円ほど) 

保険がきくものになるので費用面であまり負担にならないことが大きなメリットです。

 

咬筋の力の測定方法

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咬筋部分にパッチを貼り、噛んだり離したりする事を20秒間繰り返して計測をします。

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測定時の注意事項

・頬をふき取る必要がある

肌とパッチとの接着が弱いと正確な数値が測れません。肌に付着している化粧などをアルコールで落とす必要があります。また、アルコールを使用するためアレルギーがある方は注意が必要です。

・測定時の食いしばりで一時的に違和感が生じる場合がある

一時的なものではありますが、普段意識して強い力をかけることはあまりないため一時的に歯の周りにある歯根膜に負担がかかります。数日で違和感はなくなりますがしばらく続く事があります。

 

計測結果

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測定結果は、グラフになります。赤線を引いている最大値が100より高いと咬筋の力が強すぎると診断されます。さらにこの方は右と左で力の差が50以上あり、将来的に左の顎の骨や歯、さらには顔貌に影響が出てくる可能性があることもわかります。

 

筋電計で咬筋の力が平均よりも強いと判断したら、マウスピース・ナイトガードの使用あるいはボツリヌス治療(ボトックス)を推奨します。 

 

数値が高かった場合の対策

マウスピース・ナイトガードの作製・使用

食いしばり・歯ぎしりの癖がある方はマウスピース(スプリント・ナイトガードとも呼ばれます)を使用して顎関節の周囲組織の安定を図ります。また、むし歯や被せ物の治療前に必要があれば顎関節の不具合の精査を行い、安定した顎関節に基づいたかみ合わせの再構築をおこなっていくこともあります。総合治療の症例はこちら

北品川 歯医者 ボトックス

 

 

ボツリヌス治療(ボトックス)

筋電計の測定の結果、咬筋の力が強い場合(数値が高い場合)には発達した咬筋に対してボツリヌス治療(ボトックス)を行っていきます。エラボトックスともいわれます。ボツリヌス治療は、しわ取りや小顔効果などの美容医療でご存じの方も多いのではないでしょうか。


歯科医療ではボツリヌス治療により「歯ぎしり・食いしばり」「顎関節症に伴う不快症状(咬筋のこわばりや顎関節の痛み)」の改善が期待できます。

筋電計をボツリヌス治療前に行うことで効果が数値化され、より効果を感じていただけます。

ボツリヌス治療の詳細・症例はこちら

 

おわりに

食いしばりや歯ぎしりを自覚している人は多くはなく、習慣的な癖になってしまっていることがほとんどです。歯医者さんで指摘されたことがある・歯を守る為にも自身の咬筋の力を知りたい、という方は筋電計のある歯科医院にかかられるのはいかがでしょうか。

 

私たちは歯周病専門のクリニックとして虫歯治療から噛み合わせまで、

患者さま一人ひとりに合わせたトータルな治療をご提案し

患者様の満足を第一に最後まで治療します。 

初診のお申し込みは、24時間WEBから可能です。

皆様のご来院を心からお待ちしております。  
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